パンフ 有楽町で逢いましょう
人の顔のアップ。
ん…
パンフ 触れたら最後、日本全土がハルマゲドン
別に自粛していたわけではないが、ここのところ〝女ネタ〟で原稿を書いていない。今日は少しエロチックな話を書く。
百瀬さん(百瀬博教・作家、不良。10年前に死亡)と作りかけだった本の話。
不良の美術館。百瀬さんとは何冊も本を作ったが、「シオザワ、もう一冊、本を作ろうぜ」といわれて作っていたのがこの本。
編集コンセプトは[オレが気になるアート]だったが、百瀬さんが集めてきたのは、〝女とセックス〟に関係している材料ばかりだった。オレが「女の話ばかりですね」というと、「いいんだよ、シオザワ。男の人生の本質は〝女〟だよ」と吉本隆明みたいなことを言った。それで作ったのだが、未完成で、ちゃんと出来上がる前に、百瀬さんは夜中に風呂に入っている最中、心臓発作を起こして気を失い、そのまま死んでしまった。未刊に終わった本である。
そのなかの一部。百瀬さんが「おれはストリップが好きなんだよ」といって、持ってきて見せてくれたのが、日劇ミュージックホールのパンフレットだった。演目を紹介するプログラムで美しいカラー印刷、当時の人気ダンサーたちが勢揃いしていた。
日劇ミュージックホールは昭和30年代に大繁盛したストリップティーズの聖地。
この人は小浜奈々子さんという、この世界の女王様。
百瀬さんは、日劇Mホールと小浜奈々子との出会いをこんな原稿に書いている。
「日劇ミュージック・ホールは、天国ならぬこの世の花園、そして女人のもっともうつくしいヌードが繚乱として咲きみだれるところである」。
これは『日劇ミュージック・ホールのすべて』丸尾長顕編にかかれた中国文学の泰斗奥野信太郎の餞(はなむけ)の言葉だ。
35歳の時、初めて有楽町駅前の「日劇」と同じビルの5階にあった「日劇ミュージック・ホール」に入った。しかし、かつてそこに出演していた、奈良あけみ、大姐御と言われていた伊吹まり、メリー松原、羽扇だけでからだをくるんで踊る特異な芸を持っていたヒロセ元美、両太腿の間から易易と顔を出すアクロバットを見せたR・テンプルの名は「実話特集」や「笑の泉」その他の雑誌のグラビア等で知っていた。
そんな中で永い年月一番を張り通したのが小浜奈々子だ。
一夜、まだ明治大学の学生だった柔道の猛者坂口征二(後にプロレスラー・新日プロ社長)と赤坂のナイトクラブ「コパカバーナ」に行った。ショータイムが終ると、
「百瀬さん、知り合いの女、呼んでいいですか」
坂口が言った。店で働くホステスの一人かと思っていると、先刻舞台で踊っていた日本一のヌードダンサー小浜奈々子だったからびっくりした。彼女と坂口と私は20分ほど喋ったが、行儀が良く堂々たるたたずまいに圧倒された。彼女が何歳で引退したのか覚えはないが、ヌードを見せる踊子でもその品格が滲み出ないと人気は長続きしないものなのである。
ストリッパー、ヌードダンサーともいう。踊り子たちはみんな艶やかだった。
島淳子さん(左)と藤尾龍子(右)、ふたりとも色っぽい
日劇ミュージックホールのパンフレットは全部で五冊くらいあった。
どれも妖しいというか、昭和エロっぽいものだった。
こんなのもあった。
こんなのも。
あの時代には、女性の裸も芸術だったのである。
もう一本、百瀬さんの書いた原稿。
中目黒で整体をしてもらい、表参道へ戻る為に乗ったタクシーの運転手が、「日劇ミュージックホール」に出演していた伊吹マリを一ヶ月前に載せたという話をした。
運転手は今年59歳らしいが、やけに「日劇ミュージックホール」で踊っていたストリッパーについて詳しかった。
「私、松永てるほさんが好きでした。ええ、名前は知っていますが、ジプシー・ローズさんは見ていません」
小浜奈々子、谷口リエ、ジプシー・ローズを赤坂のナイト・クラブ「ニュー・ラテン・クォーター」で見たというと、ニュー・ラテン・クォーターって何処にあったんですかと聞かれた。詳しく教えてやってから、運転手にどうしてストリッパーの名に詳しいのだとこちらからも尋ねると、
「私の親友が、『日劇ミュージックホール』で働いていたましたから、裏から見られたんです」
俺が大好きだったK・ミナミについて喋ったが、彼は彼女の名は全く知らなかった。この夜「眼狂四郎勝負」を見た。藤村志保の美しさといったらなかった。
藤村志保は大映の女優さんでストリッパーではなかった。
K・ミナミはこういう人。
これも百瀬原稿。
赤坂のナイトクラブ「ニュー・ラテン・クォーター」の呼びものの一つだった「東京の夜」(横にTokyo By Night)はとても楽しかった。美しい躰のストリッパーがのべ50人は舞台に上り、その妍を競うからだ。振り付けが朱里みさをの時が一番豪華だった。
ジプシー・ローズ
小浜奈々子
谷ロリエ
リタ・ヘレン
K・ミナミ
個性的な彼女達の踊りにうっとりした私は22歳だった。それまで、浅草の「ロック座」に大学一年生の時同級生と一度入っただけだ。日本一の裸の殿堂「日劇ミュージック・ホール」に足を踏み入れたのは、37歳頃だった。
「日劇ミュージック・ホール」は横目で眺めるだけで一度も入ったことがありません」
人一倍シャイな安西水丸は、有楽町駅前にあり登りにくい階段を五、六段上がり、そこから小さいエレベーターで五階まで行ってチケットを買うはずかしさに耐えられなかったのだろう。
昭和五十九年三月二十日「日劇ミュージック・ホール」は閉館した。私が日劇ミュージック・ホールで最後に見たのは、日本人らしからぬ顔と躰で「東京エマニエル夫人」(50年日活)で活躍したポルノ女優田口久美だった。
日劇ミュージック・ホールの丸尾長顕から、「Kミナミの乳房は国宝級だ」と賞讃された元看護婦だったという彼女と渋谷の焼肉店で食事したことがある。彼女はラスベガス、ロサンゼルスでも人気を迫したそうだが、今はどうしているのだろう。
この原稿をオレに読ませながら、百瀬さんが「K・ミナミってホントは昔,オレの彼女だったんだよ。でも、そういうふうに書かない方がいいだろ」といった。
オレは百瀬さんのこの告白になんと答えればいいか分からなかった。
それで「ええ、そうですね」と曖昧に返事をした。
男は何歳になっても、自分が好きだった女の子とを忘れられないものだ。
みんな、同じである。
今日はここまで。 Fin.
パンフの最新トレンドをチェック!!
★SNSもどうぞフォーローして下さい★
ニュンフェンブルク宮殿。前回伺った際は、冬だったので、お庭の離宮はクローズしていました。夫は、ドイツ出張中の休暇を使って一人で離宮巡りをした経験があるため「離宮は見なくちゃダメだよ~」と前々から言われていたので、実現できて嬉しい。
広大なお庭に、4つの離宮。それぞれ個性が有り素晴らしかったです。1つ目が狩猟の館「アマリエンブルク」。こちらは、当時の王妃さまのために建築された離れです。外観はバロック~ロココ調、ピンクが可愛い。
狩猟のための館だけあって、なんと入ってすぐの左上のお部屋は、ワンちゃんのための犬部屋付き。ぽこっと空いている床に近い空洞は狩猟犬がお休みするお部屋だったんですって
王妃さまの寛ぎ空間らしく・・・内装はロココ様式。優美ですよね- 離宮と言えど、ちょっとした休憩の取れるスペースや、パーティーをする広間など、現在の私たちにしてみると広すぎるくらい。タイル張りの台所、王妃さまも物珍しさでお料理に加わったなんて逸話も。
2つ目の離宮はお風呂のための離宮「バーデンブルク」でした。バロック式の外観からだと、まさか中が大浴場になっているとは分からないですよね 温泉気分で、仲間達といらしたのかしら???もちろん天然の温泉ではなく、18世紀の時代から、館の下に、お湯を温める装置を配置してお湯を沸かしていたそうですよ。
内装はなんとシノワズリー。右上は王様がお休みするためのお部屋、そして右下は脱衣所ですって。コテコテです。お風呂は水深何メートルなのかしら???と思わせる、お風呂と言うよりはプールに近い感覚。浴槽内部のタイルも素晴らしかったです
こちらの小さな館「パゴーデンブルク」は、当時流行していた「マイル」というゴルフに似たゲームの後の休息所だったそうです。離宮の中では1番小さな建物。外観はシンプルですが・・・中は・・・
入った途端に、わぁーと、歓喜の声を上げてしまった1階は総タイル張りのお部屋。タイルとを2000枚も使っているそうですよ。階段までブルー&ホワイトのタイル。なんて贅沢なのでしょう。そして2階の休息所は、こちらもコテコテのシノワズリー。個性溢れる離宮でした。
最後の離宮は廃墟風に作られている「マクダレーネン庵」。朽ち果てた感じ・・・わざと作るって大変そう~。なぜこんな外観にしたのかというと、この庵は隠者のために・・・と作られたからなんです。当時の王が、瞑想と苦行を自分に課すために建築案を出した・・・とか
パンフレットには、内装は控えめ~、質素に~、世俗を忘れて~、はかなげに~、と書いてあったけれど。とんでもないです~ 洞窟風に作られた祭壇、確かに室内はオークパネリングで金は使っていないけれど・・・それでも、一般の人からすると、とんでもなく豪華。これを作るのに一体いくらかけたの~???と思うと、本当に瞑想していたのかしら~・・・と、ついつい疑ってしまったり
ロココの語源になった、岩と貝。岩に貝がお花風にコーディネートされていて・・・なんだか不思議な感じでした。
この他に庭園には大きな湖や、噴水設備、ヴェルサイユ宮殿にの愛の神殿を
わせるようなネオクラシカルの「モノプロス」神殿など・・・とにかく広いので、途中のカフェに寄りつつ、たっぷり3時間ほどのお散歩になりましたよ-。
この他にもちろん本館が待ち構えていて・・・実は、ニュンフェンブルク宮殿には、バイエルンを代表するニュンフェンブルク窯のミュージアム、馬車のミュージアムもあるので・・・きちんと見学しようと思うと、1日コースです。もし行かれる場合は、たっぷり時間を取って、お出かけ下さい~
←最後まで読んで下さった方はポチッと応援よろし願いします
パンフ 関連ツイート
れんちょんとほたるんだった
夏海と小鞠が欲しかったんよ(´・ω・`)