私は夫が大好きでした。
夫の“ニカッ“と笑う笑顔が大好きでした。
高校3年生にで出会って当時20年近く経っていたでしょうか。年を追うごと深い愛情に変わっていく、私にとって、私の命より大切な子どもと同じくらいかけがえのないとても大切な人でした。夫からはたくさんの愛情と優しさと、知識も教えてもらいました。私は頼り甲斐のある優しくて強いそんな夫を誰よりも信頼し尊敬していました。
夫が突然訳のわからない言葉を言うようになり、やがて家を出たとき、私は子ども達を学校に送り出した後夫の布団の中にくるまり 自分に今起こっていることがなにを意味しているのか全くわからず泣いて過ごしました。
不倫の事実を知ってから、人が皆持つであろう、お腹がすく、食べたい、眠りたいなど一切の感情がなくなりました。私の周りの色が全てなくなりました。誰かに心臓を強くギュッと握られているようなそんな苦しさが常にありました。今まで見てきた風景の色がなくなり食べられるず眠れず、激しい動悸と突然起こるパニック障害、極度のストレスによる胃痛から吐血し、2度救急に運ばれたこともあります。「子供のため平常心を保たなきゃいけない」そのことが私を生かしていましたが、無意識に首に紐をかけていたこともあります。直前に何か感じたのであろう母からの電話で思いとどまりました。私の衰弱の仕方が酷く母、義母、姉がとても心配して、間違いを起こさないようにと常に気にかけて様子をみていてくれたから今があります。当時私はどんな生活をしていたのか殆ど記憶がありません。
夫は大変な仕事をしており、家に居られる日も限られています。時々しか会えない分気も使いましたが、1番に「夫にとって安らげる楽しい家」にしたかったのもあり、私なりにとても努力しました。夫には伝えられませんでしたが、2人目出産後は子どもの鳴き声さえも仕事に支障をきたすということで、子供が夜泣きしないように起きていたため睡眠時間は1日2時間ほどでした。やがて三半規管がおかしくなり目眩や吐き気、1年半風邪の症状が治らないなど通院していました。夫は多分知りません。
私は祖母や母が生涯仕事を持つ女性だったこともあり、出産後は仕事をしようと、社会復帰しようと当たり前のように思っていました。とても仕事がしたかったのです。夫の仕事は忙しくなため、私は仕事をすることを諦めました。当時あった自分の夢をしまい、夫の夢が私の夢となりました。
夫が以前の職場をやめたときは、とても寂しい気持ちと今後の不安(夫がこれから大丈夫なのか?決して口には出しませんでしたが、何か思いながらやめたことが感じられたので)でいっぱいでしたが、私も一息つける…そんなホッとした感情があったのも事実です。これからは夫中心の生活ではなく、子供たちを含め家族一人一人全員が中心となる生活ができる。そんなことを思っていた矢先のことでした。
発覚後、夫婦喧嘩というものを殆どしたことがなかった夫と私の言い争う声を聞いて、子どもたちは一緒の布団の中にくるまり怯えながら泣いたそうです。大きくなってから聞きました。
今まであんなに仲が良かったのに、子供の言葉をそのまま伝えますと「子どもの前でもイチャついてキスしてハグしてるのに笑えるわ」と、心で呆れ、泣いているようでした。
数日前、私は自転車で派手に転びました。前に走って居た主婦が突然 曲がり私の進路を妨害したからです。その主婦はすぐに非を認め謝罪し、私にけがはなかったかと心配しました。私は実際服も破れ流血もし捻挫や打撲もありましたが 「大丈夫です」と言いました。この時「ぶつかってきてなになのよ!」とでも言われたら 淡々と冷静に事故の手続きを進めたと思います。
私はただ、自分たちの非を認め誤って欲しかった。人のせいにせず、これだけ多くの人を傷つけるようなことを2度としないと誓って欲しかっただけなんです。
飲酒しているドライバーの車に同乗すると罪に問われるのと同じではないでしょうか。
私も経験があるからこそ言わせていただきます。水商売を経験されていたら、男の人の戯言を本気になるのは自分の心と理性に対する認識の甘さからきます。気持ちはコントロールできます。自分の経験したことがないことを「間違ってる!」と言うのはおかしいと思い、この4年間、知らない世界に足を踏み入れ経験しました。物理的な距離をとれば気持ちというものは薄らぎます。物理的な距離を取る決断をするのは自分自身です。
男性からしつこく言い寄られることはあります。それだけ男性から軽く見られているからでしょう。それを自分の立場やプライドを大切にすれば自ずとどうすべきか判断できるのではないでしょうか。
初めてお会いしたときに、「(訴えられる)覚悟があるんです!」と仰いました。状況が変われば覚悟が変わるものなのでしょうか。
人のせいにせず、自分のしてきたことの責任と向き合い、受け止めていただけると、今後、私や子どもたち、両家の親族の気持ちも和らぐと思います。
そしてあ
た自身も、きちんと整理したあと本当に誠実な人と出会い幸せになることを心より願います。
その幸せが他人の手によって壊される恐怖を味わうことがないように大切になさってください。